『すべてのいのちが愛おしい』はこんな本
生物学者が孫にあてて書いた手紙、というコンセプトのエッセイ
小学生の頃、おばあちゃんやおじいちゃんと、お話しましたか?
どんな話をしていましたか?
この本は、生命学者柳澤桂子先生が、孫の「里奈ちゃん」に宛てた手紙という形をとった、
自然に対する感動や生命の神秘を伝えるメッセージです。
本の中のメッセージは、
もちろん孫の里奈さんに向けた言葉であるのはもちろん、わたしたちに対しても、
孫に向けるものと同じような。温かなまなざしで語りかけてくるように感じさせてくれます。
子どもにあてた手紙 誤魔化さず、まっすぐな言葉
本の中のメッセージは孫に宛てた手紙です。
基本は、子どもに向けた、やさしい語り口です。
その人と出会ったことは、こんなに長い生命の歴史の中で、おなじ時におなじ場所にいたという奇跡です。
柳澤桂子.すべてのいのちが愛おしい 生命科学者から孫へのメッセージ.集英社文庫.2012,p 118
しかしその内容は、本格的な生命科学のお話です。
DNAについて、古生物、宇宙の始まり、さらに人間ができるまで……。
あくまでやさしい口調でありつつも、
言葉の端々から「本物の科学に触れさせたい」という思いを感じます。
子どもには、子どもだましは通用しないことを分かっているのかもしれません。
テイちゃん
科学の話といっても、
どれも普段の生活に繋がる話だから、すっと頭に入りやすいよ
科学が馴染みないと感じる人、
身近に感じたい人は、ぜひ読んでみてください。